Unityを通して見るゲーム作りのあれこれ

はじめに

これは 【その2】ドリコム Advent Calendar 2015 4日目の記事です。

3日目の記事はnakajiさんのジョブローテを通して思うこと ~総合職編~です。

【その1】ドリコム Advent Calendar 2015 - Adventar はこちら

 

自己紹介

ID: on_drecom

ゲームクライアントエンジニア(プログラマー)です。

過去の仕事: ゲーム業界10数年 家庭用・アーケード・ブラウザ・スマホとやってきました。

ドリコム歴: 8ヶ月の新人

ingress: A15

AP倍増期間中にレベルアップし、無事Vanguardプラチナメダル頂きました。

 

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やっぱりUnity? 

現在、インディーや学生さんはほとんどの人がUnityを触っていると思います。

ドリコムでも現在複数のUnity採用プロジェクトが走っています。

家庭用なんかの経験があるととまどうところもいろいろと多いのですが

数年使っていくつか製品もリリースしてみると、自分には結構合っている

環境だと思っています。

最初にEditorを触った時は肩が凝ってたまりませんでしたが……

 

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試作プロジェクトの様子。試作なので素材はAssetStoreのものなどを積極的に利用しています。 

 

 

元々自分はテクノロジーよりゲーム作りそのものの方に興味がある人間で、

ミドルウェアゲームエンジンに抵抗感が少なく様々なゲームエンジン

扱ってきました。RenderWareやAlchemy、Gamebryoなど。今となってはどれも懐かしい響きですね。

個人的にUnityに着目しはじめたのは2010年頃、仕事で最初に使い始めたのは2012年頃です。

当時すでにソーシャルゲームへのシフトは始まっていましたが、まだアプリゲームは移植やカジュアルなものが多く

今のような大規模で本格的なものは多くありませんでした。

 

Unityを使っていてよく思うのは 

 

「絵を出して動かすまでは圧倒的に早いが、そこから製品レベルまでに持っていくのはすごく大変」

 

ということです。

まあUnityに限らずどんな環境でもそうですが、なまじ簡単に絵が出て動かすまでが早い分、顕著に感じます。

 

ゲーム作りではプロトタイピングからゲームの基本が固まるまでの前半戦と、

基本が固まって以後ゲームに必要な要素を揃えていく後半戦では要求されるものが随分変わってきます。

 

ゲーム作りのあれこれ 

 

自分の場合、どんな意識でゲームに向き合っているかというと……

 

ゲームというのはルールそのものであると言って過言ではないです。日々遊ぶゲームの中にも

これはどういったルールなのか、そのルールの結果どういった遊びが生まれるのか、ルールを利用した

新たな遊びを考えることはできないか、等々いつも考えるクセがついています。

そして実装者であるエンジニアもゲームメインに関わる人であればゲームデザイン、プランニングに

精通していることが重要だと考えています。

そしてとにかくスクラップ&ビルドを繰り返す前半戦ではUnityの便利さは最大限発揮されるところです。

 

試行錯誤の末、これならいける!と判断された時点で、ゲームの根幹を磨き上げつつ製品としての

機能をどんどん実装していきます。辛いですが楽しい作業でもあります。

必要な様々なプラグインの力も借ります。そして何より体力が重要です。

 

ちなみに僕が好きな作業は製品(アプリ)としての全体の流れを作るところ(起動〜タイトル〜ゲーム開始までの流れなど)と

サウンドを入れることです。

特にサウンド入れをやると一気に完成度が上がったと思えます。ゲーム作りで一番テンションが上がる瞬間かも知れません。

 

Unity何が便利?

Unityが何が便利かというと、EditorとかC#とかマルチプラットフォームとかいろいろありますが

個人的に何と言っても一番なのは

 

「ネットで情報が拾える」

 

ということです。

クローズなプラットフォームだと限られた開発者しか見られないBBSとか、

下手すると開発サポートに連絡するしかなかったりしました。

それはそれで参考になるのですが、Unityは世界中の開発者がオープンな場所で

活発に質問や情報交換をしているので、情報量やスピード感が全然違います。

Unity触った後にクローズド環境に戻ったことがあって、とてもストレスを感じたなんて

こともあったので、この点だけでも全然違うなと思っています。

サードパーティプラグインなどに関するフォーラムもオープンなものが多く、助かっています。

 

まとめ

商用レベルのゲームエンジンが手軽に使えるようになったおかげで、ゲーム作りのハードルは

格段に下がった感がありますが

製品として高品質で、多くのプレイヤーに楽しく遊んでもらえるゲームを作るのは

大変です。しかしそこが楽しいところでもあります。

今後もプレイヤーに楽しんでいただき、自分達も楽しめるゲームを楽しみながら作っていきます。

 

次は ikuyakat さんです。